日常生活に活かす

極端なことをいいますと、合氣道を学んでも、その技そのものはあまり役に立ちません。
そういうと「えっ!」と思われるかもしれませんが、こういうことです。

道場や教室で週に1度または2度ほど合氣道を学んでもせいぜい2~3時間程度です。
残りの時間は仕事やプライベート、睡眠などの日常生活に使っています。
その日常生活の中で人を投げたり投げられたりすることってあるでしょうか。
よほどのトラブルが起きない限り人を投げることってないですよね。
ということは、合氣道の技そのものは日常生活に役に立つものではないことになります。

では何のために合氣道を学ぶのでしょうか。
合氣道は技そのものではなく、技の原理が重要なのです。

  • リラックスできていること
  • 動きが自然であること
  • 自分の心と体をコントロールできること
  • 相手の心が分かること
  • 相手とぶつからず尊重すること
  • 相手を正しく導くこと
  • 勝ち負けではないこと

これらの原理を理解し、実行できて初めて合氣道の技が成立するのです。
合氣道を学ぶ意味がここにあります。
技そのものではなく技の原理を学ぶのです。

そしてこれは道場や教室で学んで終わり、では何の意味もありません。
日常生活において自分が本来持っている力を最大限に発揮することで、はじめて意味をなすものとなります。

実務上におけるリラックス

PCのキーボードを使うとき


キーボードが作用するのは指先が当たるキーの部分にもかかわらず、多くの人は肩に力を入れて肘を張って入力することが多いです。余計な場所に力を入れてしまって必要以上に疲れてしまい、肩が凝ったり腱鞘炎になったりしてしまいます。
これはキーボードに限らず、美容師の方や施術師の方にも言えることですね。

以前、藤平光一先生が肩凝りのピアニストの方に対して「音が鳴るのは鍵盤を下に押したときでしょ。鍵盤を離す(上げる)ときには音は鳴らないのに、何故上げるときに力むの?」と言われていたことを思い出します。

肩の力を抜いて指先だけでキーボードを打つようにすれば肩も凝らず疲れにくくなります。

文字を書く


これもキーボードと同じですね。文字を書くのはペン先ですから肩や肘に力が入ってしまってはスグに疲れてしまいます。あとよくあることですが、文字を書いているときに背中を丸めて視線を斜めから覗きこみがちですよね。(私だけ?)そのような書き方をすれば文字も文もまっすぐにならず歪んでしまいます。

この場合も姿勢を正して肩の力を抜いて、ペン先だけで書くようにすれば肩も凝らず疲れにくくなります。

家事におけるリラックス

掃除をする


掃除機を使うにも、ついホース(操作部)を握ってしまっていないでしょうか。
これも他と同様、ノズルの先端から動くようにしておき、手元は握らず力を抜いた方が疲れず仕事がはかどります。

料理をする


料理には欠かせない包丁の持ち方です。肩ひじ張らず、包丁の重みを生かしながら力まずに切っていくと切れ味も良くなり疲れにくくなります。(包丁はきちんと研いでおいてくださいね)

対人関係におけるリラックス


誰にでも苦手は人、合わない人はいるものですよね。すべての人と仲良く楽しく接することが理想ですが、なかなかそういうわけにもいかず、相手と衝突してしまうこともあると思います。
そんなときはどうすればいいのでしょうか。

相手の氣を受けない(魔法の壺)


一つは「魔法の壺(臍下の一点)」に放り込んでしまい、相手の氣を受け付けないことです。
「ガマン」はストレスを「溜めて」しまうことなので、いずれは爆発するときが来るでしょうが、「一点に放り込む」のは溜めずに流してしまうということですから爆発することもないはずです。
心を静めて相手からの「攻撃」をすべて魔法の壺に放り込んでしまいましょう。

相手に心を向ける

相手と合わないからといってすべてを否定すると余計に関係がこじれてしまいますよね。
ですから相手の言うことをいったん聞き入れるということも必要なときがあります。

相手に心を向けて、しっかり相手の意見を聞きます。聞いてみると意外に納得できるときがあるかもしれません。納得できないとしても、無碍に相手を否定するのではなく相手の意見を聞き入れたうえで、自分の意見を伝えれば聞き入れてくれるかもしれません。

大事なのは心を静めて相手に心を向けることですね。

マイナスの言葉を使わずプラスの言葉を使う

発した氣は自分に跳ね返ってくるものなので、マイナスの言葉はマイナスとなって自分に跳ね返り、プラスの言葉はプラスとなって自分に返ってきます。できるだけマイナスの言葉や思いを使わず、プラスの氣を出すようにしたいものです。

気配りとリラックス

リラックスして心が鎮まっていると周りが見えてきます。波が静まった水面と同じですね。周りが見えてくると今自分が何をするべきかが分かってきます。

その昔、NHKアナウンサーの鈴木健二さんという方が書かれた「気くばりのすすめ」という本がヒットしましたが、そのとき藤平光一先生は「いちいち周りに気を配っていては疲れてしまうだろう。心を鎮めていれば今何をするべきかが分かるものだ」と言われていたことを思い出します。

危険から離れる

心を鎮めて街を歩いていると、雰囲気が良くなさそうな場所だと感じることがあります。その場合は早々にその場所を離れるようにしています。
余計なトラブルに巻き込まれてはかないませんからね。これも「争わざるの理」です。

このように、合氣道の原理を日常生活に活かすことではじめて合氣道が価値あるものとなるのです。

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