小さい頃よく遊んだおもちゃに知恵の輪があります。
もともと頭が良い方ではなかったので(悪くもないですが、たぶん)、うまく外せなくて途中で投げ出してしまうこともよくありました。
それでもあれこれ悩んたあげく、やっとのことで外せたときはこの上ない快感を覚えたものです。
ん?これって。。。
合気道って知恵の輪に似てる?
と、合気道のお稽古をしているときにふと思い浮かびました。
ここでは合気道と知恵の輪の共通点を挙げてみましょう。
合気道に強引は禁物
小さいときに通った駄菓子屋さんや、100均で売られているような知恵の輪は強度が足りず、無理やりでも力づくで外したり、つなげ直したりできたものです。
でも、そのように強引に外した知恵の輪は歪んだり壊れてしまったりして遊べなくなってしまいます。
何よりも楽しくありませんよね。
合気道も同じです。
相手が自分より腕力が弱い人であれば、その人の手を無理やり引っ張ったり捻ったりしてでも、強引に投げることはできるでしょう。
でもその人は腕を痛めてしまいます。そして二度とお稽古を組みたがらないでしょう。それどころか合気道をやめてしまうかもしれません。
そんなお稽古をしても楽しくないですからね。
合気道は強引に投げ飛ばすものではないのです。
合気道は相手とともに進む
頑丈な、しっかりした作りの知恵の輪であれば、間違った方向に対して少々の力を加えたところでビクともしません。
でも正しい方向ならば、余計な力を加えなくても意外なほどすんなりと外れてくれますし、つながってもくれます。
またこのときの爽快感はたまりません。
これも合気道と同じです。
心身統一された手で軽く握られると、ちょっとやそっとの腕力の差では動かすことは困難です。こちらもより心を鎮めてリラックスすることが必要になります。
そこで、心身統一合氣道の「導き」の出番となります。相手の氣を尊び、相手と同じ目線に立ち、相手とともに進む気持ちで正しく導けば、驚くほどすんなりとついてきてくれます。
そこには強引さも不愉快さもありません。勝ちも負けもありません。相手は喜んでついてきてくれるのです。
うまく導けたときの心地よさといったらありません。まさに難解な知恵の輪を外せたときの快感に匹敵します。
と、合気道のお稽古中に思ったというお話です。
合気道と知恵の輪の共通点
共通点を書き出してみました。
- うまくできるまでは大いに悩む
- 無理やりだと壊して(痛めて)しまうし、楽しくない
- 正しい方向なら力は要らない
- 驚くほどスムーズに外せる(導ける)
- 成功したときは、とても心地よい
合気道は、側から見ているだけではその楽しさは理解できないでしょう。実際に投げたり投げられたりすることで、はじめてその楽しさを実感することができるのです。
あなたも合気道の楽しさに触れてみてはいかがでしょうか。